捻挫(ねんざ)とは?

捻挫は、日常生活やスポーツ中に足首▪手首▪指などをひねることにより、
関節に力が加わっておこるケガのうち、骨折や脱臼を除いたもので、
靭帯▪腱▪関節包▪筋肉などを損傷したものです。

ケガをした際には、関節の腫れ、痛みが見られます。
軽い捻挫の場合には、関節の湿布を貼る、テーピングやサポーターで安定させるなどで、1週間前後で痛みは軽減します。
しかし、捻挫をした際に腫れてしまったり、内出血している、歩けないほどの痛みがあるなどの場合には靭帯等を大きく損傷している可能があります。
また、軽い捻挫と思っていても実は靭帯が切れていたという場合もありますので注意が必要です。

症状

■足首の捻挫では、足をつくとズキンと痛む
■見た目にハッキリ解るほど腫れている
■内出血して、青紫色になっている
■何年も前に傷めたが、時々痛みがでて辛い など

足関節の捻挫は

スポーツ中にも起こりやすい足関節(足首)の捻挫ですが、日常生活でも、
踵の高い靴を履いていたり、
縁石などのちょっとした段差などで足首をひねってしまうようなことでも
起こります。
このとき、足首に全体重がのしかかりグギッとひねり、
激痛が走りその場でうずくまってしまうことも。

足の骨はとても複雑な形をしており、体重を支え複雑な動きも出来るように、
細かな骨が沢山あり、これらの骨と骨を靭帯でしっかりとつないでいます。
足をひねってしまった際には、これらの靭帯が限界以上に引き伸ばされたり、
ひどくなると断裂してしまうことにより捻挫を生じます。

沢山ある靭帯のうち、どの箇所を傷めたか、どのくらい伸びてしまったか、
断裂をしているかどうかにより重症度は分類されています。

重症度は以下のように分類されています
1度:軽度
2度:中等度から重度(靭帯が一部断裂しているなど)
3度:非常に重度(靭帯が断裂しているなど) 《内反捻挫》

足の構造上、足首は外側より内側に曲がりやすくなっています。
このため足首の捻挫で多いのは、足の裏が内側に向く内反捻挫です。
内反捻挫をした場合、足首の外側が強く伸ばされてしまうため、
外くるぶし(外果)の周囲にある靭帯が損傷します。

損傷しやすい靭帯

軽いものですと、痛みはあるもののすぐに歩けるようになるため、
湿布を貼る、サポーターをつけるなどをすることで、数日で痛みはおさまっていきます。

捻挫はよくあるケガであり、すぐに治ると思われるかもしれませんが、骨と骨をつないでいる靭帯が伸びてしまっているため、骨のつながりが不安定となり、ぐらつきやすくなります。
このため何度も捻挫を繰り返しおこしやすくなる、疲れがたまると痛みが再発するなど、何年も不調を感じてしまうこともあります。

捻挫は軽いケガだと放置せず、早めに治療をすることをお勧め致します。

外反捻挫

足首は構造上、外側へは曲がりにくくなっていますが、
ある条件があると外反捻挫をおこすことがあります。

▪過去に捻挫をしたことがあり足の関節が緩くなっている。
▪脚の筋力が弱くなっている
▪神経を損傷している など 外反捻挫の場合、
足の内側(内果)の靭帯が伸ばされることにより損傷をします。

足関節捻挫後遺症

足をひねったことにより、靭帯をおおきく損傷してしまうと、
骨のつなぎ止める力のバランスが悪くるため、
次のような後遺症が残ってしまう場合もあります。

■何度も捻挫を繰り返し、癖になってしまった
■捻った後から足首の痛みがとれない
■足の外側で支えにくい など

病院での一般的な治療

■レントゲン撮影、関節造影など
■外用薬(湿布や抗炎症剤)
■包帯やサポーターでの固定
■松葉杖(3度以上の損傷)
■腫れが酷い、内周をしているなどの際には、応急処置としてPRICES処置を行う
など

◎「PRICES」とは
P:保護(Protect) R:安静(Rest) I:冷却(Ice) C:圧迫(Compression)
E:挙上(Elevation) S:安定/固定(Stabilization/Support)

 

足首の痛み《足関節の捻挫》はお早めにご相談ください。