実は世界最大の辞書『オックスフォード・イングリッシュ・ディクショナリー』には、指圧は医学用語の『SHIATSU』と掲載されているほど世界に認知されています。かのマリリンモンローさんも来日したおり、体調不良をSHIATSUで見事改善させたというエピソードも残っており、その効果は海外でこそ高く評価されております。
西洋医学と比べて数は少なくはなりますが、指圧のEBM(根拠に基づいた医療)を論文にし発表する学会も設立され、そこで数多くの論文が世に出ております。 ▶︎日本指圧学会のHPはこちら
JUDO、SUSHI、SUMOU、FUJIYAMAと並んで『SHIATSU』は世界共通言語であり、日本の文化、また日本独自の医療として世界に広がっているのです。
指圧の〈反射作用〉と〈矯正作用〉
指圧は「反射作用」と「矯正作用」を活用して全身機能の好転を図る目的で行います。
〈反射作用〉
内臓の異常は、求心性の内臓知覚神経のインパルスとして脊髄の後角で、これと走行を共にする自律神経と、その周辺の皮膚、筋の知覚神経に作用し、その体表の知覚神経を支配する領域に、知覚過敏及び筋の過度緊張を生じ、これが「こり」や「痛み」などとなって体表に現れます。これを連関痛ともいいます。したがって体表の知覚過敏または筋緊張を起こしている部位を指圧すると、連関通と逆の作用を引き起こすことができます。
押圧の強弱、圧法の変化などによって、体表から内臓反射を促し、内臓の働きを賦活し、機能の変調を正常化することができます。これを反射作用と言います。
〈矯正作用〉
内蔵の機能異常は、不適当な姿勢による全身の筋肉の緊張が、体の左右不均衡を来たし、脊柱の歪みあるいは異常を起こし、そのため脊髄神経や交通する自律神経の圧迫などを来たすことから起こります。このような場合は、その筋肉群の緊張、体の左右不均衡を、指圧で調整し緊張を解くことにより、脊柱のゆがみや異常を矯正します。これを矯正作用といいます。
指圧法の定義 『指圧の理論と実技』:厚生省医務局医事課編 より