指圧と整体
指圧と整体
指圧法は柔道の活法、導引、古来のあん摩法より発展した独特の経験施術であるが、大正初期、米国の各種整体療術の学理と手法を吸収して今日に至った手法である。
厚生省医務局医事課編(現厚生労働省)
『指圧の理論と実技』総説より抜粋
発行:医歯薬出版株式会社
指圧法も既に述べたように、あん摩法、導引、活法を総合した経験療術として、江戸時代には民間で行われてきたが、明治時代に入り、これらの手技操作と共通するアメリカの各種整体施術、カイロプラクティク、オステオパシー、スポンディロテラピー等の科学的な療術が輸入されるにおよび、在来の導引一派は、この施術を習得し、経験的な術式に改良を加え、彼我折衷し、独自の手法を加味した諸流派が続出して、複雑な業態を作ったのである。
しかし時代の推移とともに世人の批判も強くなり関係者の自己反省は、必然的に輸入施術の実際検討と、術式にたいする新しい日本的な改良、研究への道を進み、それぞれの長所をとり、短所をすてて新しい体制を整え、数多くの類似手技操法を大きく整理し、現在の指圧法に統合して今日に至ったのである。
厚生省医務局医事課編(現厚生労働省)
『指圧の理論と実技』
*第2章 指圧法の発展過程より抜粋
発行:医歯薬出版株式会社